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『君たちはどう生きるか』の漫画版を読んでみた

『君たちはどう生きるか』の漫画版が王様のブランチに取り上げられていた。何でも70万部突破らしい。ぱやお師匠のこの著作をモチーフにした映画化も決まっており勢いは加速するだろう。

 

本作は、内容もさることながら、言論統制が進む1937年に未来の子供たちにむけて書かれている。そんな時代背景を加味するとなおさら味わい深く人間への愛のつまった著作だ。考えをおしつけるような安易な本ではなく、ひとつのものさしを提供してくれる。

 

色々気付きを与えてくれる点はあるのだが、個人的に一番好きなのは人間は元来弱いものなんだという視点。性悪でも性善でもなく弱い生き物。そんな分子がどうこの社会を作り上げてきたのか、人間の本当の強さとはなにかを語りかける。

 

漫画版から伝わる原著吉野源三郎さんへのリスペクトは気持ちがいいものであった。この本がきっかけで、人々が内省する機会が増えればそれは多くの人に利益となると思う。

 

その一方で昨今の情勢を鑑みるに、なにかフラグめいたものを感じてしまったのも事実で、よくないと思いつつ訝ってしまう。杞憂あらんことを切に願う。

 

さて、ぼくたちはどう生きるか。

あなたはどう生きるか。

 

本何をなすかも大事だしどうしてもそこに注目されがちな世の中であるが、本書を片手にHOWを振り返ってみる、その背後にあるなぜに迫ってみるのはいかがだろうか。

 

漫画 君たちはどう生きるか

漫画 君たちはどう生きるか

 
君たちはどう生きるか (岩波文庫)

君たちはどう生きるか (岩波文庫)